浮世絵専門の浮世絵美術館や、所蔵品の中に浮世絵がある美術館、博物館をご紹介。 江戸時代に誕生し流行した浮世絵は、日本を代表する美術品として高く評価され、美術館や博物館にも多く収蔵されています。また地域ゆかりの浮世絵や、歴史や文化を紹介する資料として浮世絵を所蔵することもあります。さらに東京で観覧できる浮世絵展などもご紹介します。
浮世絵と浮世絵に関連する資料を所蔵する浮世絵専門の美術館をご紹介。いつ訪れても企画展や常設展で浮世絵が鑑賞できる美術館です。
実業家 太田清藏が蒐集した約12,000点を含めた約15,000点を収蔵する浮世絵専門の美術館。喜多川歌麿や葛飾北斎、歌川広重などの代表作はもちろん浮世絵の歴史を網羅的に辿れるような内容、肉筆画と版画の優品を数多く所有など浮世絵の個人コレクションとしては世界有数の規模と言える。毎月展示作品を入れ替えながら多彩なテーマの企画展を開催している。
浮世絵師 葛飾北斎が生まれ育ったゆかりの地に建つ美術館。北斎の作品や資料を主に所蔵し、墨田区が収集したもの、北斎や浮世絵研究で知られるピーター・モースや楢崎宗重から譲り受けたものなどがあり企画展などで公開している。常設展示では北斎のアトリエ再現模型や、北斎漫画などをタッチパネルで紹介している。建築設計は妹島和世建築設計事務所。
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浮世絵専門美術館以外の浮世絵を所蔵する美術館、博物館をご紹介。常設展であるいは企画展でと公開の仕方は施設により異なりますが様々な作品に出会えます。
明治5年に開館した日本で最も長い歴史をもつ博物館。日本を中心にした東洋のさまざまな国や文化の美術作品、歴史資料、考古遺物などを収蔵。
浮世絵は、本館2階縄文時代から江戸時代までを時代を追って展示する「日本美術の流れ」10室で展示。定期的に展示替えが行われ個性豊かな浮世絵師による美人画、役者絵、風景画など多彩な作品に出会える。
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江戸東京の歴史と文化をふりかえり、未来の都市と生活を考える場として開館した博物館。
江戸、東京の生活や文化を伝える錦絵を多数所蔵。
※大規模改修工事のため全館休館中(~2025年度(予定))
日本・東洋・西洋の各国、各時代の絵画・版画・写真・彫刻・陶磁・漆工・武具・刀剣・メダルなど、様々なジャンルの作品約30000点を収蔵する美術館。「世界を語る美術館」をモットーに、世界各国の優れた文化を新しい視点から紹介する海外文化交流特別展を国内外で活発に開催している。
日本の木版画コレクションとして葛飾北斎の「富嶽三十六景」や、歌川広重の「東海道五拾三次」を始めとする浮世絵を所蔵。企画展などで公開している。
緑豊かな芹ヶ谷公園の一角にある、国内外の版画作品をコレクションする世界でも数少ない版画専門の美術館。
多様な版画の企画展と、収蔵品による観覧無料のミニ企画展を開催。工房やアトリエが一般にも開放され、版画制作を行える。
版画の歴史をたどる目的で収集された葛飾北斎や歌川広重、歌川国芳さらに河鍋暁斎、月岡芳年、小林清親など江戸時代から明治時代に活躍した浮世絵師の作品を所蔵。企画展などで展示している。
手鑑「見努世友」、伝藤原行成「久松切和漢朗詠集」をはじめ日本、中国の書跡の名品や縄文土器から江戸時代までの日本の主要な陶磁器、伴大納言絵巻(国宝)やジョルジュ・ルオーなど国内外の絵画など多彩なコレクションを収蔵、展示。収蔵品による企画展は年6回、特別展も開催。東京の帝国劇場9階に位置し、皇居周辺が眺められるようにソファが配置されたロビーが休憩スペースとなっている。
肉筆浮世絵を所蔵し中でも重要文化財指定の英一蝶「四季日待図巻」、喜多川歌麿「更衣美人図」を始めとする肉筆浮世絵を所蔵。企画展などで展示している。
岩﨑彌之助、小彌太の父子二代により蒐集された美術品を収蔵、展示する美術館。絵画、彫刻、書跡、漆芸、茶道具、刀剣、中国陶磁、浮世絵など幅広いジャンルからなり、曜変天目茶碗などの国宝7件、重要文化財84件を含む、およそ20万冊の古典籍(漢籍12万冊・和書8万冊)と6,500件の東洋古美術品を所蔵。2022年10月に展示ギャラリーが世田谷から東京丸の内の重要文化財・明治生命館1階に移転、日本を代表する近代洋風建築のなかで作品を鑑賞できる。常設展示は無く、企画展でテーマに沿った作品を紹介している。
肉筆浮世絵や浮世絵版画の名品を多数所蔵し、浮世絵をテーマにした企画展で展示される。
庶民の風俗が多く描かれた浮世絵には化粧をする姿や歌舞伎見物、文明開化の街の様子など様々なものが描かれています。企業が商品などの歴史や文化を紹介する目的で浮世絵を収集、公開しているミュージアムをご紹介。
「たばこ」と「塩」の歴史と文化を紹介するために、日本たばこ産業株式会社(旧・日本専売公社)が運営する博物館。
たばこをテーマに収集した約1800点の浮世絵などの絵画資料を所蔵。タバコの歴史と文化を紹介するコーナーや企画展などで展示している。
江戸時代後期に創業した紅を製造・販売する紅屋「伊勢半本店」が運営する資料館。化粧道具、装身具、錦絵・版画類、文献資料など「紅」に関する史資料を収蔵。常設展示では、紅花の生産・流通から紅づくりの様子や紅にまつわる習俗などの展示と、日本の化粧の歴史を紹介している。さらにテーマを設定したミニ展示を年間3~4回程行っている。
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東京ガスが運営するくらしとガスのかかわりを紹介する歴史博物館。
新時代・文明開化の様子を伝える「明治錦絵」を約400点収蔵。企画展などで展示。
東京都内で開催される浮世絵が観られる展覧会をご案内。浮世絵専門や、浮世絵を所蔵する美術館のコレクション展、さらに国内外の美術館やコレクターが所蔵する優れた浮世絵を公開する展覧会などを紹介しています。
● 展覧会:広重ブルー
● 会 期:2024年10月5日(土)~12月8日(日)
● 展覧会:北斎が紡ぐ平安のみやびー江戸に息づく王朝文学
● 会 期:2024年9月18日(水) 〜11月24日(日)
東京近郊で浮世絵を所蔵する美術館をご案内
近世・近代の日本画と、東アジアの陶磁器を主に所蔵する美術館。喜多川歌麿の幻の浮世絵「深川の雪」をはじめ喜多川歌麿や葛飾北斎などの浮世絵をを所蔵。
川崎市が川崎・砂子の里資料館から無償貸与された浮世絵(斎藤文夫コレクション)を展示するギャラリー。川崎ゆかりの浮世絵や希少な作品を含む4000点を所蔵し、展覧会ごとに入れ替えながら展示している。
近世から近代の日本絵画と版画、現代美術、房総ゆかりの作品の3点を大きな柱とする美術館。版画では喜多川歌麿の肉筆浮世絵「納涼美人図」などを所蔵。
歌川広重の肉筆画を中心とする青木コレクションを核に、広重や他の絵師の版画などを所蔵する美術館。浮世絵をテーマにした企画展を多く開催。