美術館、博物館の建物には、重要文化財指定、有形文化財登録などの歴史的建造物や、ユニークなカタチをしたものがあります。建築鑑賞も楽しめる、東京都内の個性豊かな建物の美術館を紹介します。
アール・デコ様式の素敵な洋館。
国の重要文化財に指定された旧朝香宮邸。
昭和8年朝香宮邸として建てられたアール・デコ様式の建物を美術館として公開。2015年(平成27年)に国の「重要文化財」に指定された。広大な緑溢れる庭園に囲まれ、ガラスのレリーフや手すりのデザインなど、室内装飾や建物自体がすでに美術品。4月の庭園は毎年数多くのお花見客で賑わう。2014年11月22日リニューアル・オープン。※画像は東京都庭園美術館 本館 正面外観
ジョサイア・コンドルが設計した、明治の洋風事務所建築を復元。
1910年(明治43年)に英国人建築家ジョサイア・コンドルによって設計され、丸の内に初めて建てられた洋風事務所建築の三菱一号館を復元し、美術館として開館。ロートレックを主に19世紀後半に制作されたグラフィック作品や工芸品を収蔵し、企画展を開催している。
写真:ホンマタカシ
復元工事を終えた東京駅丸の内駅舎内にリニューアルオープン。
1988 年に東京駅丸の内駅舎内に誕生した東京ステーションギャラリーが、2012年10月1日に復原工事を終えた駅舎内にリニューアルオープン。創建当時の煉瓦壁を生かした歴史を感じさせる展示室は特色の一つで、毎回さまざまなジャンルの展覧会が開催される。
重要文化財指定の近代洋風建築の中でアート鑑賞。
岩﨑彌之助、小彌太の父子二代により蒐集された美術品を収蔵、展示する美術館。絵画、彫刻、書跡、漆芸、茶道具、刀剣、中国陶磁、浮世絵など幅広いジャンルからなり、曜変天目茶碗などの国宝7件、重要文化財84件を含む、およそ20万冊の古典籍(漢籍12万冊・和書8万冊)と6,500件の東洋古美術品を所蔵。2022年10月に展示ギャラリーが世田谷から東京丸の内の重要文化財・明治生命館1階に移転、日本を代表する近代洋風建築のなかで作品を鑑賞できる。常設展示は無く、企画展でテーマに沿った作品を紹介している。
三角形の土地に建てられた三角形の建物。
昭和32年に三角形の土地に建てられた三角形の個性的な建物「旧・都立日比谷図書館」が、後に千代田区に移管し、改修を経て「日比谷図書文化館」として開館。 図書機能の他に千代田区立四番町歴史民俗資料館の機能を移管したミュージアム機能と、ビジネス支援や情報交流を目的としたカレッジ機能を持つ複合施設。ミュージアムは千代田の歴史を学べる「常設展示室」と、多彩な企画の特別展を行う「特別展示室」がある。
東京近郊の個性豊かな建物の美術館
大きな窓が印象的な昭和の建物。
漆喰造りの100年前の土蔵。
100年以上経つ呉服問屋の土蔵。
漆喰の白壁と和瓦が美しい。
地下2階、 地上1階、宙に浮く回廊が面白い。
地下が展示室、森に溶け込む美術館。
洗練された黒の外装が印象的な木造建築。