戦国時代から江戸時代に活躍した、大名家に伝わる秘蔵品を見られる美術館、博物館を紹介します。甲冑(鎧、兜)や、刀剣等の武具、茶道具、調度品、古文書と多岐に渡り、国宝や重要文化財に指定されている貴重な所蔵品も見られます。
水戸徳川家に伝来する大名道具や古文書類を公開するため昭和52年開館。徳川家康公の遺品(駿府御分物)を中心に歴代藩主や、その家族の遺愛の什宝約3万点の他、『大日本史』草稿本や、その編纂のために全国から集められた古文書類約3万点もの史料を収蔵、展示。
旧秋田藩主佐竹家に伝わる古文書・古記録・模写絵・古地図・古戦場絵図・城絵図・維新開国資料などの他、 藩主所用の花押・印章類など中世から近世にかけての武家の興亡の歴史をかいまみる事ができる。 館蔵品を中心に年に3回の企画展を開催。
肥後熊本54万石の外様大名として幕末に至った、細川家に伝来する歴史資料や、国宝指定の刀・螺鈿鞍、細川家当主が所用した甲冑(鎧、兜)をはじめとする美術品等の文化財約9万点を所蔵、展示している。現在の建物は旧細川侯爵家の家政所(事務所)として、昭和初期に建設されたもので、情緒たっぷり。
徳川家康の遺品をはじめ、尾張徳川家に伝わる武具(鎧、兜など)、刀剣、茶の湯道具、 室礼などの大名道具類を中心に、豊富な収蔵品を持つ美術館。 国宝は源氏物語絵巻ほか9件、重要文化財57件、重要美術品46件を収蔵している。
1992年スペイン・セビリア万国博覧会の日本館メイン展示に出展された、 豪壮華麗な幻の安土城の天主5・6階部分を安土町が譲り受け新たに復元、展示。 また和紙人形作家、木村藤寄贈による信長激動の半生を表現した和紙人形約50体展示が人気。
刀剣「国宝・太刀/銘 吉房」、武具甲冑「重文・紺糸威胴丸/兜・大袖付」 絵画「重文・洛中洛外図屏風」書跡、能面能装束、彫漆螺細、蒔絵、陶磁・金工など 東洋古美術を収蔵し、独自のテーマ展を年5、6回、特別展も1、2回開催している。
高梁市文化交流館2階に設置され、美術展示室、歴史展示室、市民ギャラリーの3室で構成。歴史展示室では戦国から江戸時代末期までの備中松山城に関わる歴史を紹介し、中でも江戸時代に備中松山藩を7代124年間にわたり支配した板倉氏に関わる甲冑を始めとする資料を多く所蔵している。
江戸時代後期の大名茶人、松江藩七代藩主・松平不昧公の愛蔵品の茶器をはじめ、 書、花入、茶杓など公自らの作品や「不昧公お好み道具」と呼ばれる公の注文品、 楽山焼・布志名焼などの郷土の工芸品など、茶道に関する美術品を常設展示している。
毛利家に伝わる雪舟の代表作「四季山水図・国宝」や「毛利元就画像・重文」をはじめとする 貴重な書蹟・典籍類、甲胄、刀剣、武具、衣裳、調度、茶道具、漆器、陶磁器、金工品などを収蔵、展示。 また国指定名勝・毛利氏庭園も必見の価値あり。
大濠公園内に位置し、黒田清輝、坂本繁二郎など郷土出身の近代洋画家の作品、 ミロ、ダリ、シャガールをはじめとする20世紀の美術、 旧福岡藩主黒田家の美術品や(重要文化財の「泰西風俗図屏風」「源氏物語系図」「波文螺鈿鞍」など)、東南アジアの陶磁器コレクションなど多彩な収蔵品を有する美術館。
徳川一門の名家、島原藩主深溝松平家ゆかりの歴史資料である、城郭図、海図、日本全図などの 質の高いコレクションを含む、絵図、書簡、古文書、仏教美術など江戸時代を中心とした資料を展示している。
平戸をはじめ壱岐をふくむ長崎県北を治めた平戸藩主松浦家に伝来した資料3万余を保存・公開する長崎県で最も歴史ある博物館。国宝の甲冑「紺糸威肩白赤胴丸」、豊臣秀吉のバテレン追放令(キリシタン禁制定書)、大名婚礼調度品、日蘭貿易で得た貴重な資料などがある。建物は、明治26年(1893)に松浦家の私邸として建てられた「鶴ヶ峯邸」を利用している。
大正12年に開館した、島津家伝来の史料を中心に文書や書画をはじめ歴代の当主らの鎧、 薩摩切子や薩摩焼などの工芸品、機械類を収蔵、展示する永い歴史のある博物館。 建造物として1962年に国指定重要文化財に指定されている。