旅行のプランに、いつもの観光地巡りにプラスしてアート鑑賞はいかがでしょう。 歴史好きな貴方には、郷愁の城下町にある美術館を紹介します。“レトロ”と“アート”の両方が楽しめます。
上江戸時代初期に芦名氏によって城下町が築かれ、その後藩主佐竹家の縁戚の佐竹北家が明治まで治めた。 武家屋敷地区一体が重要伝統的建造物群保存地区に選定され現在も武家屋敷が残っており 桜並木も美しく、みちのくの小京都と称される。
アール・デコの巨匠と称えられる、フランスの装飾芸術家ルネ・ラリックのガラス作品を専門に展示。 陸奥の小京都、角館にある個人美術館。 テーマを定めコレクションの中から70点~80点の作品を選定し展示している。
佐竹北家家臣の屋敷跡に建つ美術館。角館出身で近代日本画の平福穂庵・百穂の作品や、 平賀源内より洋画法を習い、日本の洋画の曙光といわれた小田野直武をはじめとする秋田蘭画作品、 穂庵・百穂門下の郷土画人の作品を展示。設計は大江宏。
亀田藩二万石の城下町。1623年岩城吉隆が信州川中島から転封されて亀田に入って以後 明治の廃藩置県まで、多くの優秀な人材を多数輩出しながら栄えた。
史実に基づいて復元された亀田城を美術館として利用している。 佐藤八十八が親子三代にわたって収集し岩城町に寄贈した書、絵画、工芸品、陶磁器などを展示。 また敷地内には裏千家15世鵬雲斎千宗室家元の設計による茶室「天鷺庵」もある。
徳川家康が関東入国の際、川越城に封じられた酒井氏が川越藩の基礎を固め、 十七万石を領した越前松平家をはじめ藩主が替わりながら城下町が形成された。
川越城趾に位置し、蔵造り商家の要素を加えた外観が周囲に調和している。 近代日本画を代表する橋本雅邦など、郷土ゆかりの作家の作品などを中心に収集・常設展示。 また名誉市民である洋画家・相原求一朗の作品を展示している記念室がある。
自然風物をテーマに江戸末期から明治にかけて活躍。 川越藩松平大和守家の御用絵師で岸村の名主を務めた舩津蘭山の作品を紹介する美術館。 蘭山記念美術館の遊歩道には、個性あふれるギャラリー&ショップとカフェバーもある。
加賀藩前田家百万石の城下町。1583年前田利家が入城して以降 明治の廃藩置県まで、前田家十四代の城下町として発展。
「まちに開かれた公園のような美術館」を目指し、伝統文化息づく金沢に建設された 新しい文化を創造する新感覚の現代美術館。世界の同時代の様々な美術表現に市民とともに触れ、 体感することを理念としている。設計は妹島和世+西沢立衛/SANAA。
戦国時代末期に宇喜多直家がこの地に本拠を移し、宇喜多秀家により築城された岡山城の城下町として形成され その後小早川家、池田家と藩主が替わりながら廃藩置県まで続いた。
刀剣「国宝・太刀/銘 吉房」、武具甲冑「重文・紺糸威胴丸/兜・大袖付」絵画「重文・洛中洛外図屏風」 書跡、能面能装束、彫漆螺細、蒔絵、陶磁・金工など東洋古美術を収蔵し、 独自のテーマ展を年5、6回、特別展も1、2回開催している。
堀尾吉晴により1607年から5年の歳月をかけ松江城が築城され松江の城下町として栄えた。 堀尾家、京極家、そして越前松平家と藩主が替わったが松平治郷(不昧公)は特に有名である。
松江の宍道湖畔に建ち水との調和をテーマにした美術館。水を画題とする絵画、日本の版画、国内外の写真、木を素材とした彫刻、島根の美術を重点的に収集、展示。 自然環境と調和した建物は菊竹清訓の設計。また夕日を観賞できるよう3月〜9月は日没後30分まで開館していることも人気のひとつ。
1600年に坂崎直盛が在位16年の間に津和野城を大改築し城下町の骨格をつくった。 1617年に亀井政矩が4万3千石の藩主として入り、以後歴代藩主は産業開発と教育の振興に力を注ぎ、 亀井氏11代の城下町として繁栄した。山陰の小京都と称される。
子どもの本のノーベル賞と言われる「国際アンデルセン賞」を受賞した、 津和野町出身の安野光雅の美術館。絵本、風景画、装丁など幅広い分野の作品を展示。 また津和野の四季の夜空を映し出すプラネタリウムも設置されている。
毛利輝元が1604年に築城・開府し、その後役260年間毛利36万石の城下町として栄えた。 現在も武家屋敷や町家、古刹等の江戸時代のまちなみが多く残っている。
萩城下御用商人、熊谷家歴代主人が収集してきた美術工芸品や資料を展示する美術館。 雪舟と雪舟流雲谷派、狩野派、浮世絵など、各々を代表する人々の書画屏風類、 萩、楽、仁清、乾山、の作品などの茶道具、装飾用品、文書資料など収蔵、展示。
鈴木春信、鳥居清長、喜多川歌麿、写楽、葛飾北斎、歌川広重などの浮世絵版画と 中国、朝鮮の青磁や白磁などの東洋陶磁器を収蔵。萩市出身の実業家浦上敏朗氏の寄贈された コレクションを基に開館した、浮世絵版画と東洋陶磁器専門の美術館。
1597年に生駒親正が丸亀城を築いたがいったん廃城の憂き目を見る。 その後山崎家治が修復しほぼ現在の形に完成させ3代続いた後、京極氏の居城となり明治時代まで治めた。
丸亀藩主、京極高豊により中津別館として築かれた庭園と、 ミレー、ルソー、コロー、クーベルなどの19世紀フランス画を常設する絵画館、 古代オリエントロマンあふれる陶器館、江戸時代から昭和に至るひな人形を集めたひいな館からなる。
香川県出身の洋画家、猪熊弦一郎の美術館。 美術学校(1921~)、パリ(1938~)、ニューヨーク(1955~)、ハワイ(1975~)、 ハワイPart2(1989~)時代の作品を常設展示。現代美術の企画展を年6回開催。
賎ヶ岳の合戦で有名な七本槍の一人、加藤嘉明が1602年から築城を開始し、蒲生氏を経て、 1635年から明治維新までの235年間に渡り松平家の居城となった。
希少性の高い江戸時代のびいどろ・ぎやまんから明治・大正の硝子まで、 300余点のノスタルジックな日本の硝子工芸品を集める美術館。 道後の名物、国の重要文化財に指定されている道後温泉本館すぐ近くにある。